間質性膀胱炎に対する取り組み

当院は、他院ではなかなか改善しない間質性膀胱炎に対して取り組みます

間質性膀胱炎とは、尿がたまってくると耐えがたい痛みのある膀胱の状態をいいます。膀胱壁が炎症を起こしたり炎症を起こしたりして、痛みや頻繁または痛みを伴う排尿を引き起こします。間質性膀胱炎の症状は、尿路感染症の症状とよく似ています。しかし、間質性膀胱炎では感染はなく、症状は抗生物質治療に反応しません。間質性膀胱炎の正確な原因は謎のままですが、研究者は、未確認の細菌、アレルギーまたは免疫系の反応、尿中の有毒物質、膀胱壁の神経学的問題などの考えられる原因を調査し続けています。間質性膀胱炎は1つの病気だけでなく、同様の症状を共有するいくつかの病気である可能性があるといういくつかの証拠もあります。間質性膀胱炎は通常20歳から50歳の間に発生します。間質性膀胱炎の患者の約90%は女性です。間質性膀胱炎が女性によく見られる理由は不明です。この病気は遺伝的(遺伝性)であるとか、環境中の毒素によって引き起こされるとは知られていません。治療方法も確立されたものがなく、一長一短です。現在の医療の課題の一つといえます。

様々な形で間質性膀胱炎について情報提供をしてきました

間質性膀胱炎について取り組むには、まずその病気について情報提供をすることだとおもいます。私たち、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニックは長年いろんな形で情報提供をしてきました。こちらは、当院院長Dr奥井によるView メディカル・ギャラリーの画面です。たくさんの間質性膀胱炎の紹介や治療法がアップしています。今後もますます増やしていく予定です。

 

 

難治性の間質性膀胱炎への取り組み方法

3つの方法があります。

間質性膀胱炎は、その発生原因がわからなかったのでが、近年は様々な要因がわかってきました。その要因を一つにまとめたのが、サイクル説です。

難しく書くと、こちらのページです。

このうち、

(1)GAG層の補修・・・米国で発売されているグリコサミノグリカン(GAG)を投与する薬がこの部分になります。投与中の期間だけ、30%ぐらいの人に効果があるとされています。日本国内では販売できません

(2)破壊された間質の再生・・・この部分はレーザー治療や電気メスによる凝固反応です。しかし、この凝固をするには、レーザーや電気メスの出力が極めて微弱である必要があります。

(3)痛み物質を抑える・・・痛み物質をおさえるには、神経の伝達をおさえる薬を投与する必要があります。経口投薬をするのですが、飲んでいる間に全身に副作用がおこる可能性があります。

(4) アレルギーを抑える・・・アレルギーを抑える薬も強力な方が効果がでます。移植のときの拒絶反応をおさえるシクロスポリンAであると強力なのですが、これは副作用が強すぎます。すると、軽度なアレルギーの薬を使うことになります

(5)外的な損傷による膀胱の萎縮をなおす・・・最後に、萎縮した膀胱をなおすために、膀胱水圧拡張があります。間質性膀胱炎といえば、膀胱水圧拡張をする治療がしばしば使われますが、それは萎縮した膀胱にミクロの傷をつけて修復を促して、改善をはかろうとするものです。

実際の写真で、この傷だけを撮影することは、テクニックが必要です。膀胱水圧拡張のあと尿を抜いたあとで確認すると、すでに膀胱全体が真っ赤になるからです。そこで、ビデオで撮影しながら傷からの出血がでた瞬間に、膀胱のどこに傷があったのか保存します。そして、そのビデオを頼りに、傷が見えていないときの膀胱へレーザーや電気をあてて傷をふさぎます。このふさぐレーザーや電気は微力モードにする必要があります。

写真の右下にみえる猫にひっかかれたような傷は、間質性膀胱炎の裂け目です。このあと、膀胱は出血で真っ赤になってしますので、この傷がはっきりわかる瞬間の写真はめずらしいです。

 

 

よこすか女性泌尿器科での3つの作戦

よこすか女性泌尿器科では、倫理委員会承認のトライアルとして登録された研究成果を持っています。この自信から、難治性の患者様に3つのアイデアを提案します。条件は、他の病院で治らなかった人ということです

 

治療1 膀胱への頻尿・痛み止めの注入(保険適応)

飲み薬としては、痛み止めは量が多すぎて全身の副作用が強いといえます。同時に、かなりの頻尿で膀胱容量が少ないため、重症の過活動膀胱を合併しています。この場合は、投薬で12週間以上の改善がなければ、過活動膀胱治療薬を膀胱に注入できます。国民健康保険適応の治療法です

 

治療2 膀胱へのレーザー治療(保険適応外)

レーザーでピンポイントで治療をします。安全なのが、膣にレーザー照射をすることで、膀胱と膣全体の改善をはかることです。国民健康保険適応外の治療法です。

これには、2つの方法があります

(1)膀胱の中に内視鏡を挿入して、ハンナ病変を直接治療します

(2)膣から性器・泌尿器全体を治療して、その修復能力でハンナ病変に直接さわらず治していくものです

 

治療3 膀胱注入療法

膀胱点滴注入は、膀胱に溶液を充填し、短時間その場所に置いた後、カテーテルで溶液を排出することを含む治療法です。

ジメチルスルホキシド(DMSO)は、膀胱点滴治療のためにFDAと日本政府によって特別に承認された唯一の溶液です。DMSOがどのように機能するかは正確にはわかっていません。間質性膀胱炎患者の膀胱表面のGAG層のかけている部分に保護作用をすると考えられています。膀胱の不快感を効果的に緩和し、骨盤と膀胱の筋肉を弛緩させ、膀胱容量を改善する可能性があります。DMSO溶液に他の薬剤を追加して、膀胱内での溶液の働きを改善する場合もあります。

DMSOは、2021年に日本国の承認がされた直後なので、今後保険診療として行われます。いましばらくお待ちください。

 

膀胱注入はどのように行われますか?

膀胱点滴治療では、事前準備としてカテーテルを尿道から膀胱へ挿入されます。DMSO溶液は通常、カテーテルを通して逆方向に放出される前に、約15分間そのままにされます。頻度に関しては、治療は通常数週間ごとに行われます。泌尿器科医は、各膀胱洗浄後の結果に基づいて、より具体的なスケジュールを推奨できます。

 

治療後に何が起こるか

膀胱注入に対する反応は患者ごとに異なりますが、治療開始後3〜4週間以内に改善が見られることがよくあります。外来診療として行われる治療は、通常、6週間から8週間のサイクルで行われます。症状の緩和に役立つとわかった場合は、このサイクルを繰り返していきます。

PAGE TOP