高齢者の住環境を考える トイレ学

高齢者の住環境を考える トイレ学 

おちついて排泄ができる住環境をかんがえてみよう

トイレは着衣をぬぐことで、肌が空気にふれます。室温管理を!

日本のおもな死因は悪性腫瘍や脳血管障害ですが、これに続き不慮の事故というのがかなり多いのです。その中でも、家庭内での溺死は、大変増加しています。
重要なことは、室温管理です。古場には、オイルヒーターのような温風が直接ふきだすことなく、ホコリのたたないものが有効です。床置きや壁掛けのパネルがいいですね。トイレまでの通路にはものをおかないようにしましょう。

ポイント トイレは、安全性と広さを~ 出入り口のドアは、外開きか、引き戸に

トイレは高齢者の排泄行為がどの程度できるかでころなります。介助をする場合や車イス利用の場合で瀬間だが問題になります。うちびらきドアの場合、トイレ内で、高齢者が倒れた時に、そとからドアを開けにくくなります。このため、外開きをすすめます。できれば、身体の移動がなく、操作が簡単な引き戸で、有効な開口幅は、600mm程度、ドアの下枠とトイレの床面との段差は5mmを目安です。

和式便器から、簡易式洋式トイレに

和式便器は、簡易式洋式トイレがおすすめです。立ち上がりの動作が困難になりますので、背もたれななどがついたトイレがよいでしょう。和式便器の上にカバーをするだけで簡易洋式になるものもあります。

ポイント 身体を安定させる手すりをかんがえてみよう

便器での立ち上がりをスムーズにするには、手すりがゆうこう。手すりの位置は、座るよりも立ち上がりを重視しましょう。

トイレ内での理想的な設計

トイレの中には、呼び鈴やいろいろな物品を準備しましょう。

在宅でみる排尿介護のコツ
やさしく基礎から専門医レベルまで
2002年 1版

(社)地域医療振興協会 監
ハーバード大学・チルドレンズホスピタル・泌尿器科 奥井識仁 著
ハーバード大学・ブリガム&ウイメンズホスピタル・泌尿器科 奥井まちこ 著
治療や最期を自宅でと望む高齢患者が増えてきましたが,在宅看護・介護のレベルは少しずつ向上しているものの,社会的ニーズが高い排泄管理のスキルに確立したマニュアルが無いのが現状です.在宅の排泄診療に関わっている泌尿器科医の著者が,そのコツをインターネットで公開し,収集した質問やアドバイスから,著者自身が工夫したエッセンスを図や文章でわかり易く記載しました.

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