閉経関連性器泌尿器症候群(GSM)

症状 尿の勢いが悪い、排尿に痛みがある、膣が萎縮して痛みがある、陰唇が萎縮して痛みがあるといった症状です。とくに特徴的なのは、椅子にすわると膀胱膣が痛いというものです。これは、膣陰唇が本来クッションの役割をしていたものが、萎縮により椅子に座った衝撃が伝わるからです。

病名について、GSMは2016年に国際性医学会が病名の制定をして、コンセンサスが得られたのは、ごく最近です。そのため、日本ではGSMの正式和訳はなく、慣例的にGSMと呼ぶことになっております。日本産科婦人科学会、日本泌尿器科学会でのガイドラインでの扱いは、2020年より両学会で周知することになっておりますが、コロナウイルスの影響で遅れています。

さて、診断については、諸コンセンサスで多少の違いがありますが、世界的には、以下のコンセンサスまたはガイドラインに準じます。ほぼ同じような内容が書かれています。ですから、日本で診断する場合は、これらのガイドラインのうち1個でも満たすことが大切でしょう。

なお、当院および私の指導するグループ(神奈川歯科大学、順天堂大学など)には、アメリカ産科婦人科学会の2018年の実践速報を基本とするようにしております。

治療方針 尿道が狭い場合は尿道をバルーンカテーテル法という方法で穏やかに拡張をします。膣が萎縮している場合は、レーザー照射治療や性ホルモン治療を行います。ホルモンに関しては、コンセンサスの一つが、尿道クリトリスあたりが男性ホルモン、膣会陰肛門あたりが女性ホルモンとしています。また、ヨーロッパのガイドラインでは、女性ホルモンを使ってもいいが量を制限するように注意がでています。もし、ご興味のあるかたは、論文を直接あたるとよいです。おすすめは、以下の2つです。

The role of androgens in the treatment of GSM: International Society for the Study of Women‘s Sexual Health (ISSWSH) expert consensus panel review Menopause. 25(7):837–847, JULY 2018

および

Management of GSM in women with or at high risk for breast cancer: consensus recommendations from The North American Menopause Society and The International Society for the Study of Women‘s Sexual Health
Menopause. 25(6):596–608, JUNE 2018

 

レーザー治療 アメリカ合衆国政府からレーザーなどのエネルギーをもつデバイスを膣に当てて治療する行為について注意が出ています。それは、CO2レーザーなどのレーザーが膣にやけどを負わすだけで治りがわるく副作用が強いからです。この時の勧告で、1つのメーカーだけが注意が出ませんでした。それは、フォトナ社というメーカーで、製品は当院の用いている非蒸散性エルビウム・ヤグ・レーザーです。

このレーザーは、2019年にカナダ政府が出した治療方法に採用されております。これもご興味がある方は読まれてください。

Canada are excited to announce that Fotona SMOOTH® and the Dynamis laser system have been cleared by Health Canada for the treatment of Stress Urinary Incontinence (SUI) and Vulvovaginal atrophy (VVA) / Genitourinary Syndrome of Menopause (GSM).

 

治療の価格

フォトナ社のレーザーが唯一認可(カナダ)です。同社は、EUでも台湾でも認可をもちます。

このため、当院はフォトナ社のものを採用しています

価格は、こちら をご覧ください