人工知能『ヴェスパー(vesper)』の紹介
当院は毎年800から1000件の手術をしています。その全てが骨盤臓器脱と失禁です。膨大なデータは解析をすることで、日頃の診察での治療プロセスの決定に使うことができます。
人工知能『ヴェスパー(vesper)』
当院の人工知能『ヴェスパー(vesper)』は、人工知能プログラムPythonを基礎に、医学統計(重/ロジスティック回帰, 検定)を担当します。当院の膨大なデータ解析に役立ちます。数理モデルを立ち上げて計算します
数理モデルは難しいので、読みたい人は こちら をクリックしてください
MRI検査において
- 恥骨結合角
- 尿道:縦径、横径
- 恥骨結合後端ー直腸前壁間距離
- 子宮における恥骨結合後端ー尾骨間距離
- 膣レベルでの環状断骨盤口径
ウロダイナミック検査において
- 膀胱内圧と腹部内圧比較
- 膀胱内圧と尿道内圧比較
- 尿道内圧と肛門内圧比較
これらのデータに対する手術時間、手術での左右差(VAS10)、出血時間、無再発率を計算します
また、R言語にて、ハーバード・データーベースの解析を行い、他施設との比較を計算します。
(図はイメージ)設定は個々によって変わります。過去のデータを、治療を予定する患者の重要な変数に置き換えることで、手術の形式を選んでいきます。赤ドットは人工メッシュない当院データ、青はメッシュ手術。再発率はほとんど差がないのに、痛みなどの後遺症は青のメッシュ手術の方が断然多いデータ解析になります。このサポートがメッシュを使わないナチュラル手術の適正化を図ります
AIについては、論文になりました
Nobuo Okui, et al. Comparison of urethral sling surgery and non-ablative vaginal Erbium:YAG laser treatment in 327 patients with stress urinary incontinence: a case-matching analysis Lasers in Medical Science
DOI: 10.1007/s10103-021-03317-x
人工知能の医学特集は、こちらにあります