この論文では、閉経後の女性における外陰膣症状(GSM)の有病率と、これらの症状が女性の感情、生活様式、性生活へ与える影響について調査しています。特に、膣の萎縮(外陰膣萎縮)やGSMに伴う症状として、乾燥、燃焼感、刺激感、性交時の不快感、痛みなどが挙げられています。また、この研究では、外陰膣症状がある閉経後の女性が感じる感情的、生活様式の影響、および性生活への影響を明らかにし、これらの症状がどの程度一般的であるか、そしてこれらの症状が他の骨盤底障害や閉経期の一般的な症状とどのように関連しているかを評価しています。
この論文では、便失禁(肛門失禁)と外陰膣症状との関連についても触れています。便失禁は、骨盤底障害の一種であり、この研究によると、外陰膣症状を持つ女性は、便失禁を含む特定の骨盤底障害の共存が増加していることが示されています(p=0.001)。つまり、外陰膣症状と便失禁(肛門失禁)は関連があり、これらの症状は閉経後の女性の生活の質に著しい影響を及ぼす可能性があると結論付けられています。
この研究は、閉経後の女性における外陰膣症状の有病率、影響、およびこれらの症状が骨盤底障害や閉経期の一般的な症状とどのように関連しているかについての重要な情報を提供しています。
doi: 10.1097/GME.0000000000000549.
Vulvovaginal symptoms prevalence in postmenopausal women and relationship to other menopausal symptoms and pelvic floor disorders