女性泌尿器科専門のクリニック

骨盤臓器脱(性器脱)

第3章.    膀胱瘤


1. 診断

膀胱がおちてくる膀胱瘤は、もっともポピュラーで、そして、わかりにくいことで有名な病気です。おちているのが、いったい子宮なのか膀胱なのかわからないということから、精神的もまいってしまします。そこで、まず、膀胱瘤というものを、具体的に理解して、そして、この治療方法を、最新の方法まで説明します。よろしくおねがいします。

まず、登場するのは、膀胱瘤でなやんでいる女性です。講談社から出した小生の本「講談社介護ライブラリー、介護がラクになるマンガ排泄ケア」にでてきます。大変、絵の上手な漫画家もたいみゆきさんが、僕の原作を具体的にかいてくださいました。多くの患者さんが、この絵に共感して、治療をがんばろうとおもったそうです。


観劇が大好きな彼女は、膀胱瘤でなやんでいたのです。その理由は、膀胱瘤のために、頻尿になること。この『膀胱瘤のために頻尿』という部分は、わかりにくいですよね。
つまり、ここがポイントで、膀胱瘤は、いろんな症状がでるので、
本当に複雑になるのです。
だから、頻尿と膀胱瘤をきりはなして考えることはできないのです。




しかし、症状が複雑であることは、診断をまぎらわしくします。
このために、受診するたびに、医師の意見がわかれてしまい、患者さん本人へは
不安感ばかりがつのります。





こんな風に、意見がいくつもあると、どうしていいかわかりません。
大好きな観劇もいくことができません。それは、頻尿のために何度も席をたつと、
みんなに迷惑だからと感じるからです。



このような、どこへいっても答えがでないといのが、女性泌尿器科の専門です。


そこで、しらべてみると膀胱瘤であることがわかったのです。
膀胱瘤は、まず骨盤底について理解します。
骨盤底が、ゆるゆるになったり、カチカチになると、骨盤内の臓器がさがってくる


こんなふうに、骨盤底がゆるむことが原因になるのです。
膀胱がおちてくるというのは、よこから解剖図でみると


このように、膣の方へ膀胱がおちているのがわかります。



正面からみると、このように、ピンポン玉のようなものが膣からはみでているという感じですね。とても不快感をともないます。


2.    いろいろな治療

膀胱瘤の治療にはいろいろあります。治療には大きく分けて2つです。

(1)保存的治療
(2)手術

保存的治療というのは、手術をしないということです。手術は、最近の進歩により、いろんなものがでてきました。どの治療を選択するかは、その人の考えかた、生活、子供、病状など、いろんなものを考慮していきます。

ただ、個人的見解ですが、最近はメッシュをもちいた手術がたいへん流行しています。でも、はやっているからメッシュという考え方はよくありません。あくまで、その人のからだの具合を理解しながら選ぶのが大切です。よく相談してください。
2019年にはアメリカからメッシュの販売停止がでました。
それは20%の人に副作用があるからです。
そのため、アメリカ政府がメッシュの販売ランクをあげようとしたろころ、
メーカーが応じなかったのです。

保存療法でよいのは、
筋肉が十分にあること。
たとえば、ときどき落ちるのを感じる程度、これならいいとおもいます


← →


/////// 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 /15


ページトップへ

病気のガイド

インフォーメーション

Reference


介護のイロハ
◎ 食事のこつ
◎ 排泄のこつ
◎ ベッドのこつ
◎ 車イスのこつ

TestSite.com MENU