腹圧性尿失禁手術を日帰りで!



尿失禁手術は、日本国からも日帰り手術が推奨されている分野です。
これは、尿失禁手術の特徴で、麻酔を軽くすることで”失禁テスト”をなんどもくりかえし、ちょうどいいところに固定することが大切だからです。

そこで、今回は女性むけ一般雑誌”クロワッサン”で、2回にわけて失禁手術の日帰りを特集しました。

まずは、腹圧性尿失禁について復習しましょう

腹圧性尿失禁は、咳、くしゃみの瞬間や、ぱっと立ち上がった時や、階段を降りる時など、お腹に力(腹圧)が加わる時に生じる尿失禁です。通常その失禁の量は、10gから100gぐらいです。パンツがぬれて気持ち悪い程度からスラックスが濡れるものまであります。腹圧性尿失禁は女性に多いです。女性では骨盤底筋と呼ばれる股間にある筋(いくつもの筋肉の集合体)が、加齢、肥満、出産により緩み易いためなのです。そしてこれらの筋肉が緩むと膀胱や尿道はお尻の方へ下がり気味で、股になにか挟んでいるような不快感があったり、腹圧が加わった瞬間の尿道をしめる力が不良となり、尿が漏れるようになります。また男性でも前立腺手術により尿道括約筋が損傷されるとおなじ症状がみられます。


                     マンガ:奥井識仁&もたいみゆき(講談社)



骨盤底筋体操

軽い腹圧性尿失禁は体操で治すことが可能です。この体操は骨盤底筋をトレーニングすることによって強くします。簡単にいうと尿道、膣、肛門を閉める運動です。 骨盤底筋体操の実際は、尿道、膣、肛門の括約筋のどれか一つ、あるいは全部を「ぎゅーっ」と閉めるイメージで行うと良いでしょう。そのあとは、ゆっくり括約筋(骨盤底筋群)を緩めます。この「閉める、ゆるめる」が骨盤底筋体操の基本です。5秒間閉め、息を吐きながらゆっくりと骨盤底筋群を緩めます。このサイクルを1100回行います。切迫性尿失禁にも有効です。


マンガ:奥井識仁&もたいみゆき(講談社)




おなじように、ランニングがいかに効果があるかは、
雑誌クロワッサンでも特集をうけました



まずは予防の骨盤底筋体操をおぼえたら、ぜひ、ランニングをしいてほしい
もれてもいいから、ランニングをしているうちに、




ベースボールマガジン社から
骨盤底筋体操だけでなく、スローランニングのことまで書いた本を出させていただきました。
骨盤底筋体操だけでは、なかなか継続しません
ゆっくりでいいです
ウオーキングでもいいです
運動しませんか
この本は、従来にない本です


腹圧性尿失禁の手術とは

腹圧性尿失禁は、一言でいえば、『尿道がぐらぐら』になったために、安定性がわるく、尿がもれてしまうのです。悩んでいる本人にとっては、尿道の周りの筋肉の力がよわくて、なかなか閉めることができない。だから、重いものをもったり、咳をしたりするなどの、腹圧がかかる行為をすると尿が漏れてしまう。という病気なのです。



                    マンガ:奥井識仁&もたいみゆき(講談社)


そこで、手術としては、尿道をテープですこしささえます。このささえ具合が重要で、立ってあるくときは、しっかり支えてほしいのですが、座位になって排泄するような姿勢をしたら、尿道をゆるめに支えてほしい。このことで、立った時は尿がもれず、すわって排泄する姿勢では尿がすんなりとでることを実現します。

TOT手術

この手術は、尿道をささえるものは、TVTと同じテープです。テープは尿道をささえたあと、股間にある足の付け根の膜に固定します。この部分は、上手に挿入をすると痛みがありません。よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニックでは、日帰り手術として、腹圧性尿失禁の中では圧倒的に多い手術です。帝京大学病院でも独協医科大学越谷病院でも行います。費用は、手術費用のみなので、平均的には17万円ぐらい(国民健康保険1割の方は、2万円が負担分)です。手術後3時間の休憩をしてください。

なお、TOT手術は、使い捨てキットがあり、以前より痛みが少く、使う材料が日本国の保険許可のものです。そのため、保健適応になるのです。



そこで、手術としては、尿道をテープですこしささえます。このささえ具合が重要で、立ってあるくときは、しっかり支えてほしいのですが、座位になって排泄するような姿勢をしたら、尿道をゆるめに支えてほしい。このことで、立った時は尿がもれず、すわって排泄する姿勢では尿がすんなりとでることを実現します。

膜スリング手術(ハーバード大学ブリガムスリング)

この手術は、尿道をささえるものは、腹直筋の筋膜です。筋膜は、2x4cmのサイズを準備して、その筋膜をとけない手術糸でひきあげて、下腹部に固定します。以前は頻繁に実施していましたが、テープの手術の方が、はるかに痛みがすくなく、かつ、おなじ効果がえられるので、現在はほとんどしていません。テープなどの人工物を挿入することに抵抗のある人は、実施します。こちらも国民健康保健適応です


これらの手術は日帰りでおこないます。
クロワッサンという女性むけ雑誌で、この詳細を案内していただきました




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