女性泌尿器科専門のクリニック

フタトゲチマダニ

吸血前は扁平で小さいが、吸血すると腹部が膨れ上がり、暗色になり大型になるります。ササ類などに産卵し、春先にササ類の葉や茎で宿主が通るのを待ち、触れた時に宿主に乗り移ります。
本種の脚先に付いている淡色の細いものは爪間体と爪であり、爪間体には粘着性もあるようで、動物などが茂みに入ったりすると簡単に付着できるようになってます。本種には単為生殖するものと、有性生殖をするものとがあります

近年、本種が感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を媒介して死者も出ていることで話題となっています。病名の通り、発熱や血小板、白血球が減少する危険な病気で、有効な治療薬やワクチンが無いです。多くの場合、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染しています。また、インフルエンザなどのように容易に人から人へ感染して広がるものではないとされています。

マダニに咬まれたとき 
マダニは一度咬むと簡単に皮膚から離れません。自分でマダニを取ろうと無理に引っ張るとマダニの顎(あご)の部分がちぎれて皮膚内に残り,炎症の原因となることがありますので,医療機関で取り除くのがベスト。

マダニ リムーバー ↓
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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について〜〜マダニに注意

SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症です。
登山やトレイルランをする人は十分に注意してください。

2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになしました。SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日?2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こします。

検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められます。致死率は6.3?30%と報告されています。

感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心です。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはないのが現状です

24人のSFTS患者が報告されており、男女比は1:2で、年齢中央値は72.5歳であした。 5月の発症例が多く、西日本の12県(2012年以前の発症例を報告している佐賀県を除く)で報告されています

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合計 24
性別 男8  女16
年齢 中央値 72.5歳
40代 1
50代 4
60代 5
70代 6
80代 6
90代 2
死亡 7
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奥井識仁のコラム

奥井 識仁


  • 外科医。医学博士
  • 日本医師会・健康スポーツ医単位修得
  • ダイバーズドクター

水泳・マラソン・筋トレーンングがんばっているよ。

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