女性泌尿器科専門のクリニック

アイシングと温熱療法

アイシングとは、氷や水などを用いて身体を局所的に冷却することです。アイシングは負傷・疾病に対する応急処置(RICE応急処置法の一つ)、運動時の負傷の防止や筋肉痛・疲労蓄積の軽減、止血などを目的として行われます。

温熱療法とは、患部を温めることで周辺の細胞の働きを活発にし、新陳代謝を促進させて筋肉の緊張・収縮をほぐして痛みを和らげる治療法です。がんの高周波ハイパーサーミア療法は固形がんへの医療行為であり、日本では健康保険の適用があります。

そこで、多くの方かのまようところとおもいますが、
『アイシングは炎症を抑えたいとき、温熱療法は炎症で中にたまった老廃物を取り除きたいときにおこなう』 と考えます。たとえば、足を捻挫して熱感があるとき、当然アイシングです。そして、その後張れた足をもとのようにやわらかくしていきたいとき、温熱療法で新陳代謝を活発にします。高度におこなうのは、コントラストといいます。
負傷などの際にアイシングと温熱療法のいずれを選択するべきか迷う場合もありますが、患部が炎症を起こしている時に患部を温めるとアイシングをした場合とは逆の生理的効果がもたらされ、炎症が悪化してしまう場合があります。逆にアイシングを選択して炎症が悪化することはほとんどないですので、怪我をしたらまずはアイシングをするのが妥当です。

アイシングの注意点
(1)凍傷
アイシングにおいては冷やし過ぎにより凍傷を負う事に注意してください。冷やし過ぎを引き起こす要因には冷却時間・冷却媒体の温度・冷却媒体の種類・患部への圧迫の度合いがあります。重要なのは温度で、コールドパックの中には摂氏0℃以下に冷えるものがあり、短時間のアイシングであっても凍傷を引き起こす危険があります。使用時にはタオルで巻くなどの工夫を。
(2)感染症
皮膚に創傷や擦過傷がある場合は傷口から細菌が侵入して感染を引き起こすことがあります。アイシングの前に傷口を消毒してください。
(3)その他
皮膚の弱い者がアイシングをする場合にはアンダーシャツの上から行うなどの配慮が必要です。問題がある場合は、医師の診断を受けてください。



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奥井識仁のコラム

奥井 識仁

  • 外科医。医学博士
  • 日本医師会・健康スポーツ医単位修得
  • ダイバーズドクター

水泳・マラソン・筋トレーンングがんばっているよ。

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